令和5年9月の気運:風沢中孚

令和5年9月の気運

8月のおみちびき

新車を注文し8月上旬に納車されたので、先月の大半を祭具の入れ替えで過ごしました。

新しく購入したスズキ・エブリイは荷台の寸法が旧車にくらべ10センチほど短くなっています。また、後部座席下の空間が閉じられており、そのぶんホウキやちりとり、空気入れなど荷物が入りません。さらには、バッテリーが荷台に搭載されています。ほかにもステップがついていますが、このステップの高さで旧車は床が水平に作られており、砂を載せやすく荷物が置きやすかったです。

最近、エブリイでの車中泊やキャンプが流行っており、流行っている=便利=祭具の入れ替えが簡単と安易に思っていました。

納車されて荷物を入れる段階になって、やっと「車って同じ形でも同じじゃないんだ!」と知ったわけです。アハ・・・

「なんてこと!」と思いながらも「エブリイ」の名前が気に入っています。いつも、どこでも、どんなときも一緒。今後はこの車と一緒に仕事して、大和八幡神社がみなさまといつも一緒の存在になれたら良いなぁと思っています。

ほかには、8月4日に比叡山で「比叡山宗教サミット 世界平和祈りの集い」に行ってきました。各宗教、宗派の代表者様が参列者の前に立ち、平和への祈りを捧げた後スピーチをされました。教派神道連合会としては皆さんに向かって語りかけるような言葉で祈りを捧げました。神社本庁さんは修祓を行うことで祈りを行いました。

私たちは通常、参列者の方を向いて祈りを捧げません。しかも、祈りは神様に向かって捧げられます。「壇上で祈りを捧げる」この行為をそれぞれの宗教・宗派で行うには、簡単なようで難しいと思いました。しかしながら、それぞれの「祈り」を見るのは面白かったです。

お水などの飲み物の提供、おしぼり、麦わら帽子や扇風機など、毎年あるおもてなしだそうですが、心のこもったおもてなしに癒されました。もしかしたら、祈りよりも「おもてなしの心」の方が平和に近いかもしれませんね。

頂いたパンフレットに「人工知能(AI)の進化が加速度を増したとき、倫理的判断の欠如をもたらす状況に危機感を抱かざるをえません」とありました。AIは私たちの知識や言動、想像力から学んでいます。使い手の私たちのモラルの欠如がSFのようなAIの暴走となる可能性があります。AIは私たちの鏡かもしれません。平和への祈りを忘れた時、暴走が始まるかもしれません。

一泊して次の日は膳所城跡と本多神社に参拝しました。神道大教の第三代管長は膳所藩藩主の本多康穣卿です。中々暑い日でしたが、楽しかったです。

今月の気運:風沢中孚

一年で一番日が長い夏至から冬至に向かって、一日、一日と日が短くなっていきます。9月になると花火や盆踊りなどのお祭りがなくなり楽しかった夜がどこか寂しく長く感じられるようになります。夜が長いことから「夜長月」、これが転じて9月を長月と呼ばれるようになったと言われています。

9月8日の白露の節より月命星辛酉・一白水星の星盤になります。辛は金の弟で「新」に通じ、入れ墨の刺す針の貌です。辛は慣れ親しんだ環境から痛みを伴いながらも新い局面を迎えるために変革する働きがあります。また、酉は西に位置し陰気の金星で、酒つぼを表し発酵や酒造・飲酒に関わる文字を形成します。季節は秋を表し、収穫したお米で作られたお酒で仲間と悦びをわかちあいます。

そして九星は一白水星です。卦象は「水」を表し卦徳は「陥る」。水は高いところから低い方に向かって流れます。一滴の水が集まり川となって岩を砕き地を削り海へと流れるまでには時間を有すため、生命の水として働きがある一方で、水害や苦労、忍耐といった象意があります。

辛の「新」の働きにより新しい局面を迎えますが、思い描いた収穫を得るには苦労が伴うことを意味します。
政治経済はしばらく低迷したままで回復には時間がかかる上に消費者には更なる苦労がのしかかりそうです。自然界では台風による水害、土砂崩れ、堤防の決壊に注意が必要です。

つぎに、今月の気運を易占したところ風沢中孚の初爻を得ました。上卦が巽で、その卦象は「風」卦徳は「吹き入る」。下卦は兌で、その卦象は「沢」、卦徳は「悦ぶ」。中孚の孚は爪と子からなる漢字で、親鳥が卵を温めている貌である。親鳥の愛情が卵が孵化しないし、ひな鳥は育たない。

つまり、上卦の風が吹くことで下卦の兌となる、上の者が誠心誠意尽くすことで、下の者が喜んで従う。二者は良好関係となるという意味です。

利益を得たいばかりの下心では、利益はえられません。小手先のテクニックで商売をしても2回目はないでしょう。何事も誠実でなければ打算も技巧もありません。自分は偉いとふんぞり返っていては、部下は従わないでしょう。上に立つ者は謙虚な姿勢をみせましょう。

今月は政府と国民、日本と諸外国との溝を埋めるためには誠実な態度次第ということになります。政府は今まで以上に誠実な態度で国民に働きかけることで経済の回復や信用の取り戻しができるでしょう。

自然界では台風の強風や雨、床上浸水などが各地でありそうです。