令和6年5月の運気:丁巳二黒木星

鯉のぼりの境内

みなさま、こんにちは。今日から5月です。春から一気に初夏らしくなってきました。気温の変化に体調は崩されていませんか?季節の変わり目には特にご自愛くださいね。

立夏の節を目安に神職の装束も白衣や袴、足袋も夏用に替えます。といっても着る枚数や袖の長さは変わりませんので、なんとなく涼しい、見た目に涼しくなったくらいです。

先月の運気に「当たり前だと思っていたことがガラッと変わり激震が走ることがあるかも」と書きましたが、特に何もなかったようで良かったです。私の実力はこの程度なので今月の運気も「どうせ当たらない」と思いながら読んでやってください。

さて、今月の運気です。5月5日の立夏の節より月命星己巳二黒土星の月盤になります。己(つちのと)は6番目の十干で土性の陰気とない人がひざまつく様子を現した漢字です。人がひざまつく状況は絶望や悲しみなどショックで立っていられない愕然とした状況です。しかし、己は「起」に通じることから一歩踏み出そうと悲しみから立ち上がろう、現状を良くなるよう祈る姿とも考えられます。

「克己復禮」という言葉があります。論語の中で顔淵が孔子に「仁」を質問すると、孔子は「己に克ちて禮に復るを仁という」と答えました。克己とは優柔不断な自分に勝つのではなく「自分のことを理解すること」と私は考えます。克の文字は十、口、足に分解でき、十分に自分の事を説明できるので、自分を活かす方法が分かっており社会貢献ができます。

巳は6番目の十二支で時刻は午前9時から11時まで、方位は南南東、五行では火をあてはめ勢いのある陽気です。巳は勾玉のような胎児を現しており「包」に通じ胎と同系の言葉です。胎児や胞子、包むからは育てる、大切にするなど良いイメージが連想されます。

二黒土星は南西に位置し易の「坤」の卦からきています。坤は大地を現し、坤の大地は食物が育つ田畑で、蹇の対となる坤は天に対して地であり大衆を現し剛に対し柔です。二黒土星の性質は産み育てる育成する、苦労、縁の下の力持ち、慎み深さなど母親のような慈愛の性質を持っています。

年盤は三碧木性の中宮年で二黒土星の月盤です。三碧木星の卦象は雷、二黒土星の卦象は大地。雷が多い年は豊作だと言われています。巳と二黒土星の性質の性質より今月はより充実した収穫物を得るための育成の月といえそうです。

一見マイナスに見える状況でも良い方向に考えるようにすれば道が開かれます、思わぬところから援助の申し出や斬新なアイデアをえることができます。自分の得手不得手や好き嫌いを考慮し、適材適所で働くように心がけてください。

ただし、あまり我慢や行きすぎた謙虚な姿勢は嫌みとなり計画事が立ちゆかなくなる可能性が秘めています、柔軟に対応しましょう。勢いのある月ですのでせっかく実を付けた種を育てるために今少しの辛抱が必要になりますが、半年後を楽しみに自己鍛錬、後輩の育成に勤めましょう。

また巳は包むに通じていますが、「包む」は神道の罪観念の大元だと考えられています。大事にしすぎて過保護や秘密主義にならないように気をつけてくださいね。

しゃくなげと神社