令和7年6月の運気:壬午七赤金星

みなさん、こんにちは。今日から6月です。水無月は水の月といわれ、雨の多い季節となりました。

先月末伊勢神宮に参拝しました。その日も雨だったので五十鈴川が濁流でした。普段は穏やかなで解りずらかった、川の流れや橋を守る杭の役目をみることができました。また、しっとりとした神域が一層神秘的でした。雨でしか味わえないことがるので、雨の楽しみを見つけて日々を穏やかに過ごしたいですね。

さて、今月の運気です。6月5日の芒種の節より7月6日まで、月命星壬午七赤金星の月となります。全体的な印象として陽気が強く本来なら「社交的な性格」や「明るさ」がアダとなる可能性があり、いつもより冷静沈着を心がける必要がある月となりそうです。

壬(みずのえ)は9番目の十干で水性の陽気にあたり、その象は、糸が幾重にも巻かれた中央がふくらんでいる糸巻きの様子を表しており、妊婦が命を抱える姿や、責任を任されて物事を抱え持つ人の姿とも通じます。内に宿ったものを育て、やがて形にしていく、そんな成長の過程に重なります。

干支では午の月にあたり、南の方角、夏の盛り、太陽が最も高く昇る正午の時間を象徴します。火の陽気が満ちるこの時期は、物事がピークに達し、そこから変化へと向かう分岐点でもあります。午という字には「杵」の意味があり、突く・動かす・変化を生むという力を秘めています。このことからも、同じことを繰り返しながら少しずつ前進する行動力が大切であることが分かります。

九星気学では、今月は七赤金星の月にあたり、易では「兌」、卦象卦徳は「沢・悦」となります。兌は悦びを意味し、陰の金性、西の方位に配されます。兌の悦びとは、表面的な楽しさではなく、人との対話や心の通い合いから生まれる深い精神的な満足感です。このため、今月は特に言葉や会話、人間関係が運気に大きな影響を与えるでしょう。発した言葉が自分にも返ってくる時です。人と人との間にある言葉の重みを見つめ直す良い機会でもあります。

今月は、これまで内に秘めてきた思いや感情が、ふとしたきっかけで一気にあふれ出すような兆しがあります。小さな穴でも、根気よく掘り続ければ大きなダムさえも崩せるように、静かな継続が大きな変化をもたらす可能性を秘めています。社会的な動きとしては、千葉県の松戸市・船橋市・鎌ケ谷市での市長選挙や、都議会選などが予定されており、7月の参議院選挙に向けた前哨戦といえる時期に入ります。有権者として一票の責任を意識し、立候補者の公約や発言に目を向けることが大切です。

ただし、注意すべき点もあります。本来七赤金星が位置する西の宮には、今月は九紫火星が重なり、さらに暗剣殺も加わります。これは、言葉に熱がこもりすぎてしまい、つい余計な一言でトラブルを招く可能性を示しています。どんなに熱い思いを持っていても、冷静さを失わず、情報を選び、言葉を慎重に扱う姿勢が求められます。

人間関係においては、同じ志を持つ人との協力が目標達成の鍵になります。遠慮せず、腹を割った率直な対話を心がけることで、信頼が深まり、共に前に進む力となります。また、先月から続く問題に関しては、いまだ解決の兆しが見えにくいかもしれません。同じことが繰り返され、つい苛立ちや疲れを感じることもあるでしょう。そんな時こそ、これは自分に与えられた成長の機会なのだと受け止め、覚悟をもって対処していく姿勢が問われます。

気候に目を向けると、風の象意である四緑木星は二黒土星の本宮に、雷の象意である三碧木星は坎宮に回座し、比較的穏やかな天候に恵まれる傾向があります。この自然の穏やかさが、心の緊張をほぐしてくれるはずです。気持ちが張り詰めがちな今月だからこそ、意識的にゆったりとした時間を持ち、穏やかに過ごすよう心がけるとよいでしょう。

変化に向かう分岐点に立つ今月、行動と対話、そして言葉の使い方が鍵となります。人とのつながりを大切にし、冷静な判断とやさしさをもって、日々を歩んでまいりましょう。

雨の中の境内