8月の二十四節気:立秋と処暑

みなさん、こんにちは。

8月7日に立秋を迎え、季節は秋を迎えましたが、今週は雨の日が多く蒸し暑い日が続くようです。

さて、八月は葉月ともいいますが、由来は木の葉が紅葉して葉が落ちる「葉落ち月」がなまって、「葉月」になったと言われています。他には「ハエツキ」がなまったとも言われており、「ハエツキ」は南方よりふく暴風(台風)のことで台風がが多い月の意味が由来の節もあります。先週も台風が来ましたし、境内の桜の木の葉が落ちていますので、どちらも有力な由来だと思います。

 今は秋の気配を感じるよりも、終戦記念日とお盆と重なるため慰霊の月のイメージが強いように思います。しかし、戦後80年とだんだんと戦争が過去になっているうえ、家族の単位が小さくなっていますが、「お盆」はそれでも特別のようです。

お盆とは盂蘭盆会を略したもの、お供えを盛るお皿から「お盆」となったと言われています。ウラがあるならオモテがあるのかな、とずっとおもっていましたが、盂蘭盆はサンスクリット語の「ウラン ボン」の当て字です。意味は逆さ吊りのことで、死者が受ける逆さづりの苦しみを救う供養を盂蘭盆会といいます。

 この盂蘭盆会の縁起は、僧侶の目連は地獄で亀となった母に出会いました。母にどうして地獄に落ちたのかと問うと、「おまえのことが可愛くて、御前が賢いのを自慢して他人を侮り、他人は死んでも御前だけは生き残れば良いと考えたからだよ」と言いました。それで、一文字一石にお経を書いて完成したとき、母が現れてこれで極楽浄土へいけると感謝しました。その後、7月15日になると目連は祭壇を設けて両親を供養したのが、盂蘭盆会の始まりです。

 推古天皇時代の606年に飛鳥の法興寺で初めて行われ、聖武天皇の天平5年からは宮中の仏事となりました。もともと日本は祖霊祭があり、仏教に融合されていったと考えられています。

現在は8月13日から15日までがお盆ですが、関東では7月15日、関西では月遅れの8月15日に行われるところが多いようです。迎え火は13日の夕方に焚いて、15日の夕方に送り火をします。以前は送り火は16日でしたが、その名残が奈良の大文字焼きです。

 さて、8月の二十四節気は立秋と処暑です。先日の7日に立秋、23日に処暑を迎えます。先ほど8月の由来や別名をお伝えしましたが、秋は8、9,10月となります。そろそろ夏の暑さもすこしずつ和らいでくる頃となりました。

 夏の土用期間を経て8日頃に立秋を迎えます。天文学的には太陽が黄経135度を通過すると時をいいます。この日から旧暦の上では秋に入りますが、実際には残暑が厳しく、立春を起点とし上り坂にあった平均気温は立秋の頃高温のピークに達すます。どことなく夏の気配から秋の気配へと移り変わりを空の高さや雲に、秋虫の声や空気に感じるようになります。また、この日を境に暑中見舞いから残暑見舞いとなります。

  • 豪霧升降 ふかききりまとう
  • 涼風至 すずかぜいたる
  • 寒蝉鳴 すずむしなく

 8月23日頃処暑を迎えます。天文学的には太陽が黄経150度を通過する時をいいます。

暑さが止むことから処暑となりました。穀物が実り始めるころに、立春から数えて二百十日を迎かえ、暴風雨に見舞われることが多くなるので注意が必要となります。そのため、水害や風害を避けるお祭りが多くなってきます。富山市で9月1日から3日間行われるおわら風の盆が有名です。

  • 綿柎開 わたのはなしべひらく
  • 天地始粛 てんちはじめてさむし
  • 禾乃登 こくものすなわちみのる
綿花