2月17日は五穀豊穣を祈願する祈年祭

2月17日祈年祭アイキャッチ画像

今年から1日と15日に記事を公開すると決意しました。1日は月首祭、15日は月次祭をしていることもあり、月の区切りがよいので、楽しみにしてもらえたらいいなと思います。

今日は2月15日、月次祭とあわせて五穀豊穣を祈願する祈年祭を行いました。

2月17日は宮中三殿及び伊勢神宮で祈年祭が行われます。祈年祭とは穀物、特に稲の五穀豊穣を祈願するお祭りです。現在の祈年祭は明治にはいってからですが、歴史は古くもともとは民間の農耕儀礼が中国の大祀祈穀を参照に律令制度に取り入れられたと考えられています。

祈年祭は「きねんさい」または「としごいのまつり」と読みます。年とは稲ができる1サイクルをあらしていたり、稲霊を意味します。

当社は神田を持っているような神社ではないですが、空いているスペースで数年前から綿花を育てています。母も家庭菜園をしているので、畑仕事はゴールデンウィークあたりから始まります。

そのため神社さんによって2月17日に祈年祭を行わず春の大祭で五穀豊穣、豊作祈願を行うところもあります。

祈年祭はもともと奉幣を各神社に配っていました。五穀豊穣が国家安寧につながると思いますが、それは建前で、主従関係をはっきりさせる目的があったのではと思います。

これって「雇用主ー雇用者」の関係にも似てますよね?忖度が働くことで、逆らうことが出来なくなりますが雇用者は安定して暮らせます。

とはいえ、地方の神主が中央に行くには大変でだんだんと形骸化し、室町時代になると戦乱によって中断されました。明治になってやっと再興し、今に至ります。

ただ五穀農作物豊穣が農薬や化学肥料、遺伝子組み換え作物による豊穣は、御神意にかなった豊穣なのでしょうか?

近所の農園を見ていても必ずしも自然に優しいとは思えない現状です。風が強い日には肥料の袋や地面を覆うビニールカバーが中を舞っています。プラスチック製やビニル紐の風化・・・。

日本は農業国というならば生産量や供給量だけでなく足もとからと思いますが、そこが一番難しいのかもしれませんね。

今年も美味しいお米や野菜、果物、海の幸・山の幸が頂けますように!