私が人に恵まれる理由:心地よい人間関係の築き方

10月15日境内の様子タイトル画像

私が感謝していることのひとつに「人に恵まれている」ことがあります。たとえば、普段会わなくても新鮮な果物や魚を届けてくれる人や声を掛けてくれる人がいることは、疲れた日々を癒やしてくれます。

特に今年は神道大教院の創立150年記念大祭があり、その祭典で正式な装束で舞を奉納することになりました。この際に多くの人の協力を得られ、私個人だった目標に皆さんが賛同し同じ目標に向かって進める幸せを感じました。このことで「私は恵まれている」とより一層感じます。

これまで私は、主に年上の先輩方と仕事することが多く、常に敬意を持って接することを心がけてきました。相手の話をしっかりと聞き、自分なりに理解し、分からないことは素直に尋ねることが大切だと考えています。しかし、今は若い世代いわゆるZ世代やゆとり世代と共に働くことが増えました。時には彼らとの間に世代間ギャップを感じることもありますが、それでも相手に興味を持ち、話を聞く姿勢を保つことで、良い関係を築き上げ、仲間として共通の目標に向かって進むことができると信じています。

良好な人間関係を築くうえで、注意すべき点の一つが「奉仕、修行」という概念です。これらの言葉には、苦労や我慢が美徳として捉えられがちな傾向があります。もちろん、他者のために尽くすことや努力を惜しまないことは大切ですが、無理をしてまで相手に奉仕したり、自分の感情を抑え込んだりすることが、本当に心地よい関係を作る方法なのか、疑問を持つことも必要です。私は、自分の気持ちを大切にしつつ、相手に対して適切な距離感を保つことが、長続きする人間関係の鍵だと感じています。

心地よい人間関係を維持するために、私はいくつかの点に気をつけています。まず、どんなに苦手な相手でも、基本的な礼儀として挨拶をすることです。そして、自分の中にある苦手意識を無視せず、それに従って相手の言動に左右されない距離を保つことも重要です。また、「私は人に恵まれている」と常に感謝の気持ちを持つことで、関係をポジティブなものに保つことができます。これらの実践によって、私はストレスを最小限に抑えながら、円滑な人間関係を築いています。

振り返ってみると、私が人に恵まれていると感じる背景には、相手に敬意を持ち、話を聞く姿勢を大切にしていること、そして、無理をせず適切な距離感を保つことが影響していると考えます。「奉仕、修行、恩義」という概念に囚われすぎることなく、自分の気持ちを尊重しながら他者と関わることが、心地よい人間関係を築くための大切な要素です。これからも、感謝の心を忘れずに、他者との良好な関係を育んでいきたいと思います。