神道大教と教え
神道は自然発生的な宗教のため、国家制度や民俗宗教と深く関わりながら展開してきました。
学派・流派が形成され、近代になると教団化した教派神道、神道系新宗教が出現しました。
その教派神道の一つが神道大教です。
教派神道の中心的存在である神道大教
神道大教は神道事務局の系譜を受け継ぎ、初代総裁に有栖川宮幟仁親王殿下を、初代管長に旧淀藩藩主の稲葉正邦卿がご就任なさいました。
この時は単に「神道」と称しましたが、昭和15年の宗教団体法施行に伴い「神道大教」と改称されました。
神道事務局内の神霊を祀る御神殿を「大教院」と呼びます。明治6年教部省より神仏合同の中央機関として設立された「大教院」に由来します。
御祭神は明治天皇の御勅裁により宮中所斎の「天神地祇・賢所・皇霊殿」の御神霊をお祀りしています。
詳しくは神道大教公式サイトをご覧ください。
御祭神
御神名 | ごしんめい |
天之御中主神 | あめのみなかぬしのかみ |
高皇産霊神 | たかみむすひのかみ |
神皇産霊神 | かみむすひのかみ |
伊邪那岐神 | いざなぎのかみ |
伊邪那美神 | いざなみのかみ |
天照大御神 | あまてらすおおみかみ |
天津神八百万 | あまつかみやおよろず |
国津神八百万 | くにつかみやおよろず |
沿革
神道大教の沿革 | |||
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西暦 | 年号 | 月日 | 出来事 |
1870 | 明治3年 | 1月 | 大教宣布、神祇鎮祭の詔を発し給う |
1873 | 明治6年 | 5月21日 | 麹町紀尾井町紀州長屋に仮大教院が設けられる |
1875 | 明治8年 | 3月28日 | 神道事務局創立す |
1881 | 明治14年 | 2月3日 | 祭神論争のため神道大会議を開く |
2月 | 神道総裁に一品有栖川幟仁親王御就任 | ||
4月 | 神道事務局有楽町より駿河台北甲賀町に移す | ||
1884 | 明治17年 | 10月13日 | 稲葉正邦卿神道事務局管長に就任(初代) |
1886 | 明治19年 | 1月18日 | 神道事務局を(神道)本局と改める |
1889 | 明治22年 | 1月 | 神道事務局を京橋区築地の稲葉邸に移す |
1894 | 明治29年 | 11月 | 本局、麻布笄町に神殿及び事務所を造営移転する |
1898 | 明治31年 | 11月1日 | 従三位稲葉正善卿管長就任(二代) |
1902 | 明治35年 | 6月9日 | 従二位本多康穣卿管長就任(三代) |
1909 | 明治42年 | 3月 | 明治天皇より金杯を下賜される |
1914 | 大正3年 | 7月 | 従二位長谷信成卿就任(四代) |
1925 | 大正14年 | 3月16日 | 神崎一作管長就任(五代) |
1937 | 昭和12年 | 8月 | 神崎管長朝鮮、満州を巡教す |
1939 | 昭和14年 | 4月 | 林五助管長就任(六代) |
1940 | 昭和15年 | 3月28日 | 「神道」を「神道大教」と改名 |
1945 | 昭和20年 | 5月25日 | 戦災のため境内建物全焼失 |
10月2日 | 森田作次管長就任(七代) | ||
1946 | 昭和21年 | 3月28日 | 宗教法人「神道大教」となる |
1953 | 昭和28年 | 8月31日 | 神道大教院宗教法人認証される |
1960 | 昭和35年 | 10月20日 | 神道大教院本殿完成 |
1964 | 昭和39年 | 9月25日 | 品田聖平管長就任(八代) |
1974 | 昭和49年 | 8月9日 | 宣教殿火災に遭い書類焼失 |
1978 | 昭和53年 | 10月21日 | 弥栄殿造営、神道大教設立百年祭執行 |
1981 | 昭和56年 | 3月 | 大教院霊殿造営竣功 |
1993 | 平成5年 | 3月5日 | 大森徳春管長就任(九代) |
1999 | 平成11年 | 3月15日 | 板倉信之助管長就任(十代) |
3月29日 | 教則の一部管長任期を変更す | ||
2004 | 平成16年 | 7月 | 尾立聖兆管長就任(十一代) |
2009 | 平成21年 | 5月 | 木村剛正管長就任(十二代) |
2017 | 平成29年 | 5月 | 菊池重敏管長就任(十三代) |
2019 | 令和元年 | 11月 | 大嘗祭奉祝記念大祭斎行 |
2021 | 令和3年 | 3月 | 授与所竣工 |
*神道大教要論より抜粋加筆
経典
・神道要旨
・教之鑑
・神道大教要論
四大信条
第一条 天徳
第二条 地恩
第三条 清浄
第四条 光明