地元の神社さん以外で地鎮祭をしたら、神様はどうなるの?


「地元の神社さんに依頼したいけど、お付き合いないからどうしよう?」「工務店から依頼して貰った神社が地鎮祭をするんだけど、地元の神社じゃないから、神様に失礼かな?何かあったらどうしよう?」
地元の神社さんに依頼するのが良いと知っているものの、神社側と予定が合わなくて別の神社さんに依頼することになった時悩みますよね。
その不安を解消するために地鎮祭の御祭神について説明したいと思います。
地鎮祭の御祭神について
地鎮祭では、降神の儀の時に神様がご降臨します。一般的に大地主神、産土神をお祀りします。
- 大地主神
- 産土神
この他に依頼した神社の神様や地鎮祭に御神徳を発揮して頂ける神様が一緒に降神されます。
氏神様や産土神社に依頼した場合
- 大地主神
- 産土神=氏神様や産土神社の神様
産土神が、いわいる氏神様や地元の神社の神様になります。
次は地元の神社以外の神社に依頼した場合です。当社を例にします。
- 大地主神
- 産土神
プラス
- 大和八幡神社の神
- 坐摩五柱神
地元以外の神社さんでもその土地の神様をお招きして地鎮祭を行います。地元の神様を決してないがしろにしてはいません。
御祭神の面から考えると、地元の神社に必ず依頼しなくてはならない、と考えなくても良いでしょう。
御祭神の御神徳
神様のお働きのことを御神徳といいます。仏教でいう御利益にあたります。
- 大地主神・・・・大地を守護
- 産土神・・・・その土地の守護
- 坐摩五柱神・・・屋敷内の井戸と屋敷の守護
当社の御祭神はものを生み出し安定させ、知恵と行動力を与えてくださいます。(参拝の御祭神もご参考ください。)
御祭神の不思議
大地主神(おおとこぬしのかみ)
この神様は古事記・日本書紀より90年ほど後に斉部広成が書いた『古語拾遺』に登場する神様と言われています。
田畑を耕す人に宍肉を食べさせたことが年神様に怒りを買う話に登場します。話の内容からは土地を守っている感じがしません。また、「おおとこぬし」と呼ばずに「おほなぬし」とよびます。そのため、オオナムチの神と言われていますが、大地主神は一体誰なのか不思議な神様です。
産土神
地元の神様と理解していいと思いますが、祝詞では特に御神名を明らかにしません。そのため、地元の神社の神様と同一神と考えていいのか疑問です。
日本は古来より「言挙げせず」と言われてきました。これは「わざわざ御神名を言わない」という意味です。ですので、地元の神様また限定的なその土地の神様を含めた神様という理解で良いかと思います。
坐摩五柱神
この神様も不思議な神様です。坐摩五柱様は井戸と屋敷の神様です。当社では神道大教の指導により坐摩五柱神を併せて祀ります。
神武天皇が高御産霊神と天照大神の御神勅により宮中に大宮地之霊を祀ったことが起源とされており、座摩巫女によって祀られていた神様です。座摩とは「居処領」に由来して「いかしり」が「いかすり」になりました。
生活するに特に水が必要です。水がないと生きていけませんので、水の神様を祀り宮殿を守る神様となったのでしょう。
最後に
御祭神から地元以外の神社さんに頼んでも、祀る神様はその土地を守る神様だと理解して頂けたと思います。
できましたら、これから長くお世話になる神様で、新しい家族が増えたときやこれからのライフイベントでお世話になる神社さんですから、引っ越しまでには一度参拝されることをお勧めします。また、無事に家が建ちましたら、地鎮祭を依頼した神社さんにお礼参りも忘れないようにしてくださいね。